研究実績の概要 |
ヘルペスBウイルス(以下、Bウイルス)は、多くのサルに潜伏感染しているウイルスで、ヒトに感染すると重篤な疾患(Bウイルス感染症)を引き起こす。単純ヘルペスウイルス(HSV)と抗原が類似していることからBウイルス感染症の血清学的診断は困難である。さらに、国内で感染性Bウイルスそのものを使用した診断法の研究開発も困難である。本研究はBウイルスの外套タンパク質を被った水疱性口炎ウイルス(VSV)シュードタイプを作製するというアプローチからこれらの課題の解決を目指す。2020年度はBウイルスの外套タンパク質のうち、gB, gD, gH, gL遺伝子を入手しそれぞれを発現ベクターに組み込み293細胞にトランスフェクション後、発現の確認をwestern blot、蛍光抗体法で行った。同時にBウイルスに特異的とされるgGおよびgCタンパク質の発現、精製を行った。これらをマウスに免疫し特異的モノクローナル抗体を作製予定である。
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