サルモネラ症が発症した場合の対応は、発症頭数、農場の規模などを考慮しながら、治療あるいは淘汰を実施する。臨床症状が治まった後も、家畜、環境中から菌が検出されなくなるまで、家畜の血清抗体検査、菌の保菌状況などを検査する必要がある。治療は、抗菌剤、生菌剤を使用するほか、場合によってはワクチンを投与する。ワクチン投与は、感染拡大を防ぐ最善の防止策であるが、その後の抗体測定による検査において、感染している個体とワクチン投与した個体の区別が難しくなる。本研究で明らかにした、固相化抗原は感染している個体とワクチン投与した個体の区別が可能であり、新たなエライザ法として利用できる。
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