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2023 年度 実績報告書

犬口腔内扁平上皮癌の浸潤・転移に関わるエピジェネティクス機構

研究課題

研究課題/領域番号 20K06435
研究機関大阪公立大学

研究代表者

野口 俊助  大阪公立大学, 大学院獣医学研究科, 客員研究員 (10701295)

研究分担者 森 崇  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40402218)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード口腔扁平上皮癌 / 上皮間葉転換 / microRNA / Fascin1 / SLUG / IL-6
研究実績の概要

独自に樹立したイヌ口腔扁平上皮癌細胞株を用いて、主にその浸潤・転移メカニズムに焦点を当てそれらの一端を解明することに成功した。
2020~2022年度にかけては、イヌ口腔扁平上皮癌において発現低下するmiRNAを複数種類同定し、それらの標的遺伝子のなかで上皮間葉転換に関連するものを特定した。具体的にはmiR-145はFascin1を、miR-203はSLUGを標的として扁平上皮癌細胞の遊走・浸潤を抑制していることが明らかとなった。また、免疫組織化学によりFascin1とSLUGはイヌ口腔扁平上皮癌組織において高発現していることも併せて明らかにした。これらの成果は、Vet Comp Oncol誌(2022年)、Oral Dis誌(2023年)、およびFront Vet Sci誌(2023年)にそれぞれ発表した。特に、Vet Comp Oncol誌に掲載された論文は2022~2023年の同誌のTop cited articleに選出された。
2023年度においては、イヌ口腔扁平上皮癌細胞の遊走・浸潤と炎症との関連に着目し、代表的な炎症性サイトカインのひとつであるInterleukin-6(IL-6)の機能解析を行った。IL-6は扁桃扁平上皮癌細胞に対してMAPKとJAK/STAT3シグナルを活性化することで生存・遊走・浸潤に関与していることが明らかとなった。またIL-6/MAPKシグナリングカスケードの活性化はFascin1の発現増加にもかかわっていることが明らかとなった。この成果は現在Res Vet Sci誌に投稿中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Interleukin-6 promotes the migration and invasion of canine tonsillar squamous cell carcinoma cells.2024

    • 著者名/発表者名
      野口 俊助
    • 学会等名
      World Veterinary Cancer Congress
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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