研究課題/領域番号 |
20K06441
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
白戸 憲也 国立感染症研究所, ウイルス第三部, 主任研究官 (40415477)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | MERS-CoV / ヒトコブラクダ / エチオピア / スパイクタンパク質 |
研究実績の概要 |
エチオピア(Amibara)株とEMC株のスパイク(S)タンパク質におけるアミノ酸変異のうち、S1のCドメインのおける受容体結合部位(367-607残基)における変異は390および597番目である。この2点に注目し、点変異を挿入した組換えウイルスを作製、ヒトコブラクダ血清を用いた中和を行ったところ、どちらか1点の変異を導入することで、中和差を誘導することが出来た。従ってCドメインにおける受容体結合部位がMERS-CoVの中和に重要であることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
エチオピア株と中東株(EMC)株のSタンパク質における中和の違いについて、RBDの1点の変異で違いが誘導できることが示された。
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今後の研究の推進方策 |
今後はウイルス複製の違いについて解析を進める。またRBDにおけるアミノ酸の違いが中和の差に影響していることが示されたが、受容体(DPP4)との結合にも影響し、それがウイルス複製に関連している可能性があるため、これらの検討も進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していたNIDOシンポジウムが新型コロナウイルスの影響で開催延期となり、計上していた旅費を使用できなかった。次年度にWEB開催となったため、旅費分は他で使用されることになる。
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