本研究ではマウスの二次卵母細胞を用い、細胞質を適量含んだ紡錘体からなる「ミニ卵」を、凍結乾燥に適した大きさで効率よく簡単に作製する技術を開発した。作製されたミニ卵を20 micro M のγトコトリエノールを含むTris-EGTA溶液(KOHで溶解させて作製)で3日間まで処理し、凍結乾燥して別の新鮮な除核卵に移植を試みたところ、移植操作そのものが可能であることが確認された。移植後の再構築卵を単為発生させて第一卵割中期で染色体を解析したところ、22-34%の単為発生卵が正常な染色体をもつことが確認された。ただし、凍結乾燥ミニ卵は今のところ染色体異常率が高いため、今後さらなる改良が必要とされる。
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