胚盤胞の子宮への着床は胚盤胞と子宮との間でコミュニケーションを取りながら進むといわれているが、胚盤胞側から放出され、子宮に働きかけるシグナルについてはほとんど何も分かっていない。本研究課題では、胚盤胞由来のプロテアーゼが子宮管腔上皮の上皮性ナトリウムチャネル(ENaC)に作用し、着床に至るシグナルカスケードを開始するという作業仮説に基づき、着床時のENaCの活性化に関与するプロテアーゼ遺伝子の探索を行った。RNA-seqによる解析の結果、胚盤胞で発現が上昇するプロテアーゼ遺伝子のうち、Klk7とPrss8が着床開始シグナルである可能性が示唆された。
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