現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
出芽酵母のtRNAイントロン欠失株は、Akada et al., 2002, Yeast, 19:393によるカウンターセレクションを基にした方法で作出している(Hayashi et al., 2019, Nucleic Acids Res., 47:5936)。この方法では、tRNAイントロン削除の際、ある確率で該当tRNA遺伝子下流領域に選択マーカーの一部が残る場合が生じ得る。今回、tL(CAA)Δint株での詳細解析を進める中で、tL(CAA)Nの遺伝子座において、該当tRNA遺伝子下流の遺伝子間領域に選択マーカーの一部が残っていることが確認された。この選択マーカーの挿入部位は、隣接するRPS7B遺伝子の3’-UTR領域に一部かかっており、tL(CAA)Δint株では通常よりも長い3’-UTRを持つRPS7B mRNAが転写されていた。そこで、この残留マーカーによる二次的影響を排除するため、該当部位よりマーカーを削除、野生型配列に戻したtL(CAA)Δint株を新たに構築し直した。それに伴い、従来のtL(CAA)Δint株が示していた表現型等に関する確認実験などを実施したため、進捗に遅れが生じた。
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