RNA顆粒制御因子の過剰発現に伴う『分裂酵母の細胞死』というシンプルな表現型を利用した、RNA顆粒の形成や崩壊といったダイナミクスに影響を与える遺伝子群・化合物群のスクリーニング系を立ち上げ実施した。その結果、分裂酵母のCキナーゼであるPck2が、高温ストレスにおいて自身のキナーゼ活性依存的にストレス顆粒に隔離されることを明らかにした。また、本スクリーニング系によって、ストレス顆粒の形成を促進・抑制する可能性がある化合物を取得した。本化合物によってストレス顆粒を初めとしたRNA顆粒の形成を制御することで、RNA顆粒の異常な形成が関わる疾患の新たな治療戦略になる可能性がある。
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