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2022 年度 実績報告書

タンパク質ヒスチジンメチル化の理解

研究課題

研究課題/領域番号 20K06497
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

島津 忠広  国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (10618771)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード翻訳後修飾 / メチル化
研究実績の概要

本年度は、METTL18によるRPL3のメチル化について、論文のリバイス実験を終えて、eLifeに投稿することができた(Matsuura-Suzuki,Shimazu et al. eLife 2022;11:e72780.)。
また、CARNMT1(別名UPF0586)については、昨年度までに実施したタンパク質基質探索の結果、CARNMT1によってHisメチル化を受ける複数の基質タンパク質を同定することが出来た。昨年度の研究により、CARNMT1はCxxxHモチーフを持つC3H型 ジンクフィンガータンパク質のHis残基を主にメチル化する活性を持つことがわかった。特にmRNAのスプライシング因子であるU2AF1はHis37がCARNMT1によるメチル化修飾を受けており、HEK293T細胞において内在性U2AF1のH37のメチル化率はほぼ100%であることが明らかとなった。さらに、U2AF1のメチル化がmRNAのスプライシングを制御しているかを明らかにするため、CARNMT1 KO細胞でRNA-seq解析を行った。その結果、CARNMT1 KO細胞ではカセットエキソン (CE) のパターンが変化していることが分かった。さらに、U2AF1のHisメチル化の有無によって3`splice site(3`SS)の認識が変化すること、3`ssの塩基を置換することによりメチル化の影響を受けなくなることが分かり、CARNMT1によるスプライシング調節には3`ssの塩基配列が重要であることを突き止めた。さらに、マウス13.5日胚の脳および肝臓からRNAを抽出し、RNA-seq解析したところ、KOマウス胚では、培養細胞同様にCEの変化が観察された。
現在、上記の結果をまとめて論文投稿中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] METTL18-mediated histidine methylation of RPL3 modulates translation elongation for proteostasis maintenance2022

    • 著者名/発表者名
      Matsuura-Suzuki Eriko、Shimazu Tadahiro、Takahashi Mari、Kotoshiba Kaoru、Suzuki Takehiro、Kashiwagi Kazuhiro、Sohtome Yoshihiro、Akakabe Mai、Sodeoka Mikiko、Dohmae Naoshi、Ito Takuhiro、Shinkai Yoichi、Iwasaki Shintaro
    • 雑誌名

      eLife

      巻: 11 ページ: 1-33

    • DOI

      10.7554/eLife.72780

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] タンパク質ヒスチジンπ型メチル化酵素欠損マウスは胎生致死になる2022

    • 著者名/発表者名
      島津忠広
    • 学会等名
      第15回日本エピジェネティクス研究会年会

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公開日: 2023-12-25  

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