我々が以前取得したプリオン蛋白質(PrPC)に強く結合するRNAアプタマーが、溶解性アミロイドβペプチド(Aβ)による長期記憶の減弱を回復できることを示唆する結果を得た。また、より高い性能をもつRNAアプタマーを取得した。本研究成果は、記憶や学習障害の発生メカニズムの解明に結びつくことが期待される。また、RNAアプタマーは抗PrPC抗体とは異なる相互作用様式を示すため、新規の創薬モダリティとなることが強く期待される。他方、本研究で培った試料調製とNMRを使った構造解析及び分子運動解析方法のノウハウを他の系にも適用し、その成果を複数の国際誌及び学会で報告した。
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