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2022 年度 研究成果報告書

真核細胞が低濃度グルコース環境に適応するために必要な2つのTOR複合体の役割

研究課題

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研究課題/領域番号 20K06630
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分44010:細胞生物学関連
研究機関久留米大学

研究代表者

豊田 雄介  久留米大学, 分子生命科学研究所, 講師 (10587653)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードアレスチンAly3 / グルコース欠乏環境 / TORC2 / Akt様キナーゼGad8 / Ght5 / ユビキチン化 / 液胞輸送 / 細胞増殖
研究成果の概要

分裂酵母は幅広いグルコース濃度で活発に増殖するが、低濃度では糖輸送体Ght5がTORC2経路により細胞表面に局在する必要がある。本研究はその仕組みを解明した。TORC2経路を欠損するgad8変異体の増殖欠損を抑制する変異として新規アレスチンAly3を見出した。一般にアレスチンは膜タンパク質のユビキチン化を促進する。そこでgad8やaly3変異細胞におけるGht5のユビキチン化を検出した結果、TORC2経路はAly3依存的なGht5のユビキチン化を抑制することでGht5の表面局在を保障することを見出した。また、グルコースではなく窒素源(アミノ酸)がGht5の表面局在に必要であることも見出した。

自由記述の分野

細胞生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は今まで不明だった、TORC2経路が糖輸送体Ght5の細胞表面局在を保障する分子メカニズムを明らかにした。分裂酵母の4種類のαアレスチンのうちAly3だけがGht5のユビキチン化とそれに伴い起こる液胞輸送を促進し、そしてAly3のこれらの機能はTORC2経路により抑制されることが解明された。さらに、窒素源枯渇環境下でGht5がAly3依存的に液胞輸送されることは、栄養環境によるTORC2経路の調節を示唆する。また、本研究は細胞がグルコースと窒素源(アミノ酸)という異なる栄養素をバランス良く取り込むしくみの一端を解明したと言え、この知見は新しいがん治療法開発の基盤となると期待される。

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公開日: 2024-01-30  

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