ヒトを含むほとんどすべての真核生物にとってヘキソースは主たる炭素源であるが、真核細胞を取り囲む微小環境中に常に潤沢なヘキソースが存在するとは限らない。それゆえ、真核細胞には、低ヘキソース環境に順応するための機構が備わっているものと予想される。 本研究では、真核生物が普遍的の備える「低ヘキソース環境」順応機構を明らかにするため、分裂酵母及びヒト培養細胞をモデルとして用い、そのような順応機構にかかわる遺伝子を網羅的に同定し、それらの分子機能を解析した。ミトコンドリア機能や、TORC2シグナルを介したエンドサイトーシス経路の制御が低ヘキソース環境への順応に重要であると判明した。
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