作製されたヒト心臓オルガノイドは心筋細胞マーカーの発現、NaとCaイオンチャネルタンパク質を持つだけではなく、NaとCa電流が確認され、各電流のパターンは生体の心臓に極めて似ていることが明らかとなった。その他にもHERGやIK1チャネルの発現が確認されたことからヒトES由来心臓オルガノイドは心臓の電気生理学的性質を総合的に再構築したものであると考えられる。これらの心臓オルガノイドと評価系を用いることで、将来的に薬剤毒性評価やdrug screeningに有効に活用できると考えられる。また、肺オルガノイドにおいても薬剤毒性評価系などの構築ができると予想されるため、医療への貢献が期待される。
|