ゲノム編集で作製されたHox13変異体イモリは尾長が著しく増加する。多くが未解明である組織サイズ比の決定・維持機構の理解のため、この変異体に注目し、以下の結果を得た。 (1) 尾長の伸長異常がHox13遺伝子自身の変異によること、特にa13とc13が寄与することを生殖系列変異体の作製により確認した。(2) 上記伸長異常は尾椎数の異常増加による。(3) 野生型成体の尾端で Hox13のすべてのパラログ遺伝子および中胚葉前駆細胞や神経前駆細胞のマーカー遺伝子が発現する。これらの成果からHox13が尾端の前駆体細胞の分化・増殖を制御し、尾長比が一定になるよう調節していることが示唆された。
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