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2022 年度 実績報告書

イチイ科植物タキサジエン代謝系遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 20K06686
研究機関京都大学

研究代表者

草野 博彰  京都大学, 生存圏研究所, 研究員 (80447929)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード二次代謝 / メタボローム解析 / トランスクリプトーム解析 / NPF輸送体 / BAHDアシル基転移酵素 / イチイ / タキサジエン系化合物
研究実績の概要

イチイ科植物のタキサジエン系の化合物には、抗がん薬として利用されるパクリタキセルのほか、その生合成中間体を含む多様な化合物が含まれる。パクリタキセルは現在、イチイ樹木から得たこれら中間体化合物の有機合成で製造されている。天然におけるこれら化合物の生合成の仕組みに関する未同定部分は、合成生物学による代替的生産技術開発の主な障壁となっている。本研究ではイチイ科植物のタキサジエン系化合物の代謝系遺伝子を同定することを目的とした。前年度までにイチイのゲノム情報の解読やタキサジエン系化合物のメタボローム分析手法の開発などを実施した。最終年度にはこれらを利用して新規酵素遺伝子の単離と活性の評価を行ったところ、新規な活性を持つ遺伝子が同定された。また、膜輸送体遺伝子との共発現を含めた代謝システムの最適化により、培養液に投入できる最大量に近い基質濃度での変換反応が可能であることがわかった。これらのことは、本研究手法が代謝系に関わる遺伝子の同定に有効であることを示している。また、酵母での高濃度反応が可能であったことは、合成生物学的なパクリタキセルの生産技術の開発につながる成果であると考えられる。本研究の成果は論文として公開される予定であり、塩基配列データなどの情報は公共データベースを通じて公開する準備を進めている。このほかトランスクリプトーム、メタボロームデータの解析ツール群については既にGitHub等で公開しており、学会等での広報活動を実施した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 生データの目視でメタボロミクスをするためのツールGrassHopperのご紹介2022

    • 著者名/発表者名
      草野博彰
    • 学会等名
      質量分析インフォマティクス研究会・第7回ワークショップ
    • 招待講演
  • [学会発表] イチイ培養細胞と酵母を使ったタキサン化合物生合成系の開発2022

    • 著者名/発表者名
      草野博彰、南洋、加藤義博、金沢香織、李豪、飛松裕基、杉山暁史、多葉田誉、矢崎一史
    • 学会等名
      第39回日本植物バイオテクノロジー学会(堺)大会

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公開日: 2023-12-25  

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