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2023 年度 実績報告書

黄緑藻の葉緑体光定位運動と新奇LOV光受容体

研究課題

研究課題/領域番号 20K06692
研究機関東邦大学

研究代表者

高橋 文雄  東邦大学, 薬学部, 講師 (60332318)

研究分担者 笠原 賢洋  立命館大学, 生命科学部, 教授 (70361748)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードフシナシミドロ / 青色光受容体 / 葉緑体光定位運動 / アクチン / 黄色植物
研究実績の概要

黄色植物は昆布やワカメなどの褐藻や珪藻または赤潮を形成するラフィド藻類などが属している。この分類群は、陸上植物(緑色植物)と同様に、光の依存した形態形成(光屈性)や運動反応(葉緑体定位運動)が観察される。同じ真核光合成生物ではあるが、その進化の過程(黄色植物は、真核の光合成生物が共生して葉緑体になったため、二次共生と呼ばれる)や遺伝子群の特徴はかなり異なる。緑色植物では、青色光による葉緑体運動反応に青色光受容体フォトトロピンが関与していることが分かっているが、黄色植物では、トランスクリプトームデータベースやゲノム情報からフォトトロピンが存在せず、別の光受容体の関与が示唆されていた。本研究では、黄色植物の属する黄緑藻類フシナシミドロ(Vaucheria)のトランスクリプトームデータから見出された新奇のLOV受容体を、黄色植物の青色応答のターゲットとして解析を行った。
最終年度は、黄色植物フシナシミドロの生理学的解析の再現性について、再解析を行った。青色光による葉緑体定位運動は、阻害剤添加で原形質流動を停止させても、弱光による集合反応または強光による逃避反応が確認された。葉緑体光定位運動と原形質流動のアクチンは別の機構で使われていることがわかった。
生化学的な解析は、大腸菌などの発現系やpETやpColdなどのベクターを用いたが、フラビン結合は見られなかった。現在、他の生物で似たフラビンを持つ、生物を回収してフラビン類の同定を行っている。
エレクポーレーションによる、ファロイジンやdsRNAの導入は、効率は低いが解析可能な状態になった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Sperm-specific histone H1 in highly condensed sperm nucleus of Sargassum horneri2024

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi Y, Sato S, Nagasato C, Motomura T, Okuda S, Kasahara M, Takahashi F, Yoshikawa S
    • 雑誌名

      Sci Rep

      巻: 14 ページ: 3387

    • DOI

      10.1038/s41598-024-53729-2

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] The cAMP signaling module regulates sperm motility in the liverwort Marchantia polymorpha.2024

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto C, Takahashi F, Suetsugu N, Yamada K, Yoshikawa S, Kohchi T, Kasahara M
    • 雑誌名

      PNAS

      巻: 121 ページ: e2322211121

    • DOI

      10.1073/pnas.2322211121

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ヒメツリガネゴケの精子運動におけるcAMP合成・分解酵素CAPEの機能解析2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木優樹、堤帆乃香、山本千愛、古谷朋之、高橋文雄、笠原賢洋
    • 学会等名
      日本植物学会第87回大会(札幌)

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公開日: 2024-12-25  

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