研究課題/領域番号 |
20K06758
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
脇田 幸子 三重大学, 医学部, 技術員 (20782981)
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研究分担者 |
原 万里 三重大学, 医学部, 教務職員 (30176383)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | エクソソーム |
研究実績の概要 |
エクソソームドラッグデリバリーシステムを利用した後天的トリソミックレスキュー法を構築する。ダウン症候群(DS)における知的障害を改善させることが最終目的であるが、本課題では申請者らが作製中である21番染色体消去プラスミドにおいてトリソミックレスキュー効率を上げるための改良ならびにエクソソーム内封入方法の確立を行う。また、そのプラスミドを搭載したエクソソームがin vitroおよびin vivoの系においてDS由来iPS細胞のトリソミックレスキューを誘導出来るか否かを検証する。 まず、ヒトiPS細胞培養上清からエクソソーム大量抽出法の検討を行った。ローラーボトルでの培養や培養温度、CO2濃度でエクソソーム産生能に影響があるという報告もある。細胞培養において厳しい環境下の方がエクソソームを産生するかもしれない。 始めにFBS添加によるウシ由来エクソソームの混入を防ぐため、FBS(-)または代用品で比較した。結果、2~3日の培養では、FBSは無しでもエクソソームの産生に影響はなかった。また、iPS細胞用培地が高価であることから数種類の培地で回収率を比較した。培地は最安値のPBSでもエクソソームの回収は問題なかった。以上のことからPBS(FBS free)で大量培養し、エクソソームを回収することとした。ローラーボトルなどの培養温度や培養条件については検討中である。また、エクソソーム内へ封入するプラスミドの選定を実施中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍による研究活動の自粛が影響している。
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今後の研究の推進方策 |
エクソソーム内に封入するCas9の形態がプラスミドかRNPか決定しなければならない。導入効率を考えると高価な試薬を要するため、創意工夫が必要である。キットを使用してエクソソーム内にCas9を封入出来次第、iPS細胞へ遺伝子導入する。FISH染色による評価を行い、染色体除去効果を判定する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍による研究自粛に伴い、DNA解析費用が翌年に実施することとなったため。
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