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2022 年度 研究成果報告書

非組換え領域S遺伝子座における組換えと非自己認識システムの分子進化

研究課題

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研究課題/領域番号 20K06764
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分45020:進化生物学関連
研究機関千葉大学

研究代表者

菊池 真司  千葉大学, 大学院園芸学研究院, 准教授 (80457168)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード自家不和合性 / 遺伝的組換え / 減数分裂 / FISH / 花粉 / ASP-PCR
研究成果の概要

本研究は、1 Mbを超え、雄性側の遺伝子のクラスターが存在するリンゴS-locusの組換え頻度を明らかにすることを目的とした。BAC-FISH解析から、減数分裂におけるリンゴS-locus内の組換えが可視化された。次に花粉を1粒ずつからDNAを抽出し、アレル特異的なPCRでジェノタイピングを行うと、減数分裂よりも低い割合で、組換えSハプロタイプを持った花粉が見つかった。さらに、交雑実生のジェノタイピングを行ったところ、組換えSハプロタイプのを持つ個体は見つからなかった。この潜在的なS-locusの組み換えは、S-locusの多様性の創成と非自己認識システムの維持に関与する可能性がある。

自由記述の分野

遺伝育種学、細胞遺伝学

研究成果の学術的意義や社会的意義

自家不和合性遺伝子座における雄性側の遺伝子と雌性側の遺伝子は、自他認識システムの崩壊につながるために、それらの間では遺伝的な組換えが抑制されている。しかし、協調的非自己認識システムを持つ植物では、新たに出現した雌性側因子を認識するために、雄性側の因子を多様化し、ハプロイド間で共有する必要がある。これに遺伝的な組換えが必要であると考えた。先行研究と同様、後代で組換えSハプロタイプは見つからなかった(完全連鎖)。一方、減数分裂や花粉で組換えSハプロタイプを発見し、潜在的に自家不和合性遺伝子座内で遺伝的な組換えが起こることを初めて示した。これは、非自己認識機構の分子進化の解明につながる成果と言える。

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公開日: 2024-01-30  

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