研究課題/領域番号 |
20K06767
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
加藤 和貴 大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (70378868)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 配列アラインメント / ゲノム比較 / 文字列の比較 |
研究実績の概要 |
昨年度までに開発した方法およびそれらに変更を加えたバージョンを以下の解析に適用した。 * ミーニョ大学 (ポルトガル) Joao Fontes博士、Filipe Costa教授、Pedro Soares教授による、魚類の (e)DNA metabarcoding においてよく使われるマーカーやアンプリコンの検出力を比較する研究のために、昨年度SARS-CoV-2のゲノム解析のために用意したオプションに変更を加えて提供した (投稿準備中)。 * ハーバード大学 (米国) Scott Edwards教授による絶滅種モアとシギダチョウの比較解析のために、染色体全体程度の長さの配列のグローバルアラインメントの計算を支援した (投稿準備中)。昨年度までに lamassemble (Frith et al 2021) のために実装した、外部的に計算したペアワイズアラインメントの断片をつなぎ合わせるオプションを、この目的のために再利用した。 * 既存の多重配列アラインメントにショートリードをアラインするために、既存のオプションに細かい修正を加え、オタワ大学 (カナダ) Kevin Moran博士による双翅目の系統ゲノミクス的解析を支援した。 * 一般的な文字列のアラインメントを計算するオプションを実装し、生物学を離れた応用を試みた。ボードゲームを用いた行動学的分析における差し手の比較や、音声ファイルの比較といった異なる目的のために必要な変更を行った。 * 大阪大学微生物病研究所の迫口瑛史博士、岩永史朗教授による、マラリア原虫の持つRIFIN遺伝子の系統樹の推定、および、宿主の免疫を逃れる変異が正の選択を受けている可能性に関する解析を支援した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、現実の問題への適用を多く行った。行動分析など当初の意図と異なる方向への応用も試みた。
|
今後の研究の推進方策 |
より多くの現実の問題への適用を進める。同時に、タンパク質立体構造予測に役立てるためのアラインメント計算方法の調整なども試みる。
|
次年度使用額が生じた理由 |
前年度までの出張が少なかったため次年度使用が生じた。外部向けサーバーの増強または成果報告のための出張旅費に使用する予定。
|