• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

競争排除則の再検証.Gauseのゾウリムシ類実験における性の影響.

研究課題

研究課題/領域番号 20K06830
研究機関滋賀県立大学

研究代表者

高倉 耕一  滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (50332440)

研究分担者 吉山 浩平  滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (90402750)
吉山 洋子  龍谷大学, 農学部, 実験助手 (80519968)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード競争排除 / ゾウリムシ / 繁殖干渉 / 細胞計数法
研究実績の概要

より高精度にゾウリムシ類細胞数を計数するための手法の開発を行った。これまでは培養液の一部を抽出サンプリングし、それをそのまま、あるいは麻酔・固定した状態で、位相差顕微鏡等を用いて細胞を観察する手法を用いていた。この手法では、抽出時のサンプリングエラーがしばしば大きくなるために細胞計数の精度が必ずしも高くなかった。これを改善するためにはより多くの細胞を計数する必要があるものの、従来の計数法では細胞像のコントラストが低く観察しにくいため、現実的ではなかった。これらの問題から、より多くの細胞を容易に観察することができる手法が必要であった。
複数の条件で比較検討を行った結果、1%ホルマリンで固定後に、サフラニンまたはメチレンブルーで染色し、ポリカーボネート製のメンブレンフィルタを用いて吸引ろ過した後に、光学顕微鏡および撮影装置を用いる手法を開発した。本法では、ゾウリムシとヒメゾウリムシの識別も可能な、きわめてコントラストの高いプレパラート写真を得ることができることを確認した。ホルマリン濃度がこれよりも小さい場合には細胞膜の破壊が生じることが多く、その他の染料(ヘマトキシリン、エオシン、ビスマルクブラウンなど)では、細胞が染まらないか、染まってもコントラストや彩度が十分高くなく、観察には適さなかった。また、蛍光染料のDAPIで核がよく染まったものの、保存した場合に徐々に蛍光が観察しにくくなる場合があり、ゾウリムシとヒメゾウリムシを識別するには適していないと結論付けられた。
さらには、本法に画像認識技術を組み合わせることで、高精度な細胞数計測をハイスループットに実現することができると期待される。これらの技術を応用し、引き続きゾウリムシ類における競争排除の再検証を進めることを予定している。

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi