• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

乳児における唾液中のホルモン分泌を用いた睡眠評価手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K06841
研究機関滋賀大学

研究代表者

大平 雅子  滋賀大学, 教育学系, 教授 (40616190)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード乳児 / 睡眠 / 唾液 / ホルモン
研究実績の概要

乳児の眠りの良し悪しを評価することは難しい。睡眠の評価は「質問紙」や「睡眠ポリグラフ検査(PSG)」が用いられている。しかしながら、言葉を話せない乳児は自分の状態を他者に伝えることが出来ない。PSG は睡眠評価のゴールドスタンダードであるが、専門施設に入院して脳波を記録するものであり、乳児にとっては心身の負担が大きすぎる。 一方、申請者は唾液を用いて、精神的なストレスを物質的に評価する研究を進めてきた。人間はストレスに晒されると、体内にコルチゾールというステロイドホルモンが分泌される。したがって、体内のコルチゾール濃度を定量することで、ストレスの程度を物質的に評価できる。こ
のホルモンの変動は唾液からも分析できる。この方法論を援用すれば乳児の睡眠の質を客観的に評価できるかもしれない。従って、「唾液中のホルモンにより乳児の睡眠が評価できるか?」が本研究の問いである。
本研究では、上記の問いに対して、乳児を対象として、唾液中のホルモンと既に確立された睡眠評価手法である PSG から評価した『睡眠の質』との関連を実験的に検証することを目的としている。今年度は、本研究を遂行するために必須である倫理審査委員会の承認を得て、乳児10名を対象に、本研究を実施するための予備実験を行った。その過程において、睡眠ポリグラフ検査(PSG)のデータから睡眠パラメーターを定義し、そのパラメーターと唾液ホルモンの関係を予備的に検証した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、被験者実験を実施するのが難しい期間が長く、十分な実験を実施することが出来なかったため。

今後の研究の推進方策

今年度は、予備実験で積み重ねたノウハウを活用し、睡眠ポリグラフ検査(PSG)のデータから睡眠段階判定基準に基づき、「入眠潜時」・「睡眠段階」・「中途覚醒回数」・「睡眠効率」等の睡眠パラメーターを定義し、そのパラメーターと唾液ホルモンの関係を実験的に検証する。これを15名の乳児を対象に実施する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、被験者実験を実施するのが難しい期間が長く、十分な実験を実施することが出来なかったため。しかしながら、令和5年5月8日(月)から、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、「新型インフルエンザ等感染症(2類相当)から「5類感染症」に移行されることが決定しており、計画通りに研究を遂行する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 短時間仮眠前の音楽聴取が生理・生化学指標に及ぼす影響2022

    • 著者名/発表者名
      大平雅子,丸茂亜美
    • 雑誌名

      睡眠と環境

      巻: 16(2) ページ: 1-9

  • [学会発表] 乳幼児の養育者向けの睡眠覚醒リズムの新たな指標づくり2022

    • 著者名/発表者名
      丹下明子,林光緒,大平雅子,杉浦さち,三井浩一郎
    • 学会等名
      日本睡眠学会第47回定期学術集会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi