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2023 年度 研究成果報告書

記憶の固定化を支えるシナプス結合の変化とその制御機構

研究課題

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研究課題/領域番号 20K06860
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分46010:神経科学一般関連
研究機関大阪公立大学 (2022-2023)
大阪市立大学 (2020-2021)

研究代表者

宮脇 寛行  大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (40785979)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード記憶 / 大規模電気生理学 / 睡眠
研究成果の概要

記憶は覚醒時の経験を通して獲得され、その後の睡眠中などに定着される。この一連の記憶形成プロセスを通して、脳領域横断的なネットワークが変化していくことが示唆されてきたが、その詳細は不明であった。そこで本研究では、自由に行動しているラットの脳の3つの領域から同時に多数の神経細胞の活動を単一細胞レベルの分解能で、記憶の獲得からその後の定着の初期段階まで連続して記録した。その結果、記憶の定着によって脳領域横断的な同期活動が生じるようになることが明らかとなった。さらに、このような同期活動が生じる際には、シナプス結合の可塑的な変化との関連が指摘されている脳波の速いオシレーション現象が生じることを発見した。

自由記述の分野

神経生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、記憶の定着と脳領域横断的な同期活動が関連しており、これらの同期活動は脳波の速いオシレーションをともなって現れることが明らかになった。これまでの研究により、脳波の速いオシレーションはシナプス結合の可塑的な変化との関連が指摘されている。このことは、脳領域横断的な同期活動が領域横断的な神経回路というマクロの構造と、シナプス結合というミクロの変化をつなぐ現象であることを示唆しており、学術的に大きな意味がある。また、このような記憶メカニズムの基礎過程の解明は、認知症をはじめとするさまざまな記憶機能障害の病態理解と治療原理の発見にも寄与すると期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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