研究課題/領域番号 |
20K06873
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
足澤 悦子 大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (00446262)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 細胞系譜 / 神経回路 / シナプス |
研究実績の概要 |
本研究課題の目的は、生後の感覚遮断がクローン性神経細胞間特異的に双向性結合形成を阻害する分子メカニズムを明らかにすることである。2020年度は下記の2つのアプローチで研究を進めた。 ①クローン性神経細胞間選択的にサイレントシナプスが形成されているかをパッチクランプダブルホールセル記録法により検証する。②cPcdhがサイレントシナプス選択的に発現し、サイレントシナプス形成に関わるかどうかをfreeze-fractureレプリカラベリング法により検証する。 ①クローン性神経細胞間選択的にサイレントシナプスが形成されているかをパッチクランプダブルホールセル記録法により検証した。クローン性神経細胞を可視化するためにGFPを発現するiPS細胞を野生型マウスの胚盤胞へ1細胞移植しキメラマウスを作製した。生後14日齢のキメラマウス大脳皮質バレル野4層のクローン性のある興奮性神経細胞からダブルホールセル記録を行い、サイレントシナプスの有無を検証した。その結果、AMPA受容体応答がまったくなくNMDA受容体応答だけ検出される、というサイレントシナプスの頻度は低く、ほとんどのシナプスにAMPA受容体が発現している可能性が考えられた。そのため電気生理学的なサイレントシナプスの定義は、AMPA受容体応答・NMDA受容体応答比として示す必要性があることがわかった。 ②freeze-fractureレプリカラベリング法により生後14日齢のマウス大脳皮質バレル野4層の興奮性シナプスにおけるcPcdhの発現を検証した。その結果、cPcdhは興奮性シナプスに発現するPSD95と共局在することがわかった。今後、サイレントシナプスができ始める時期での解析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題では、以下の5つの研究計画を考えている。本年度は、そのうち①と②を行い、順調に結果を得ている。 ①クローン性神経細胞間選択的にサイレントシナプスが形成されているかをパッチクランプダブルホールセル記録法により検証する。 ②cPcdhがサイレントシナプス選択的に発現し、サイレントシナプス形成に関わるかどうかをfreeze-fractureレプリカラベリング法により検証する。 ③cPcdhがサイレントシナプス選択的に発現し、サイレントシナプス形成に関わるかどうかをfreeze-fractureレプリカラベリング法により検証する。 ④cPcdh欠損クローン性神経細胞間においてサイレントシナプス形成が抑制されるかどうかをダブルホールセル記録により検証する。 ⑤cPcdhのホモフィリック結合によりサイレントシナプス形成および双方向性結合が誘導されるのかを1cPcdhアイソフォームだけ発現した神経細胞におけるダブルホールセル記録および免疫電顕レプリカラベリング法により検証する。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題では、以下の5つの研究計画を考えている。本年度は、そのうち①と②を行い、順調に結果を得ている。次年度は引き続き、研究計画①と②を遂行し、研究計画③と④に取り組む予定である。 ①クローン性神経細胞間選択的にサイレントシナプスが形成されているかをパッチクランプダブルホールセル記録法により検証する。 ②cPcdhがサイレントシナプス選択的に発現し、サイレントシナプス形成に関わるかどうかをfreeze-fractureレプリカラベリング法により検証する。 ③cPcdhがサイレントシナプス選択的に発現し、サイレントシナプス形成に関わるかどうかをfreeze-fractureレプリカラベリング法により検証する。 ④cPcdh欠損クローン性神経細胞間においてサイレントシナプス形成が抑制されるかどうかをダブルホールセル記録により検証する。 ⑤cPcdhのホモフィリック結合によりサイレントシナプス形成および双方向性結合が誘導されるのかを1cPcdhアイソフォームだけ発現した神経細胞におけるダブルホールセル記録および免疫電顕レプリカラベリング法により検証する。
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