脳における神経回路形成には出生前の発生プログラム、出生後の経験依存性の両方が関わることが知られている。本研究課題の目的は、生後の感覚遮断がクローン性神経細胞間特異的に双向性結合形成を阻害する分子メカニズムを明らかにすることである。本研究では、クローン性神経細胞間選択的にサイレントシナプスが形成されているかをパッチクランプダブルホールセル記録法により検証した。その結果、サイレントシナプスの頻度は低く、ほとんどのシナプスにAMPA受容体が発現している可能性が考えられた。また、freeze-fractureレプリカラベリング法により、cPcdhはシナプス後膜のPSD95と共局在することがわかった。
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