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2022 年度 研究成果報告書

軸索の伸長・再生・変性を支える双方向輸送のG蛋白質シグナルによる制御機構

研究課題

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研究課題/領域番号 20K06880
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分46010:神経科学一般関連
研究機関東京理科大学

研究代表者

中村 岳史  東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 教授 (60362604)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード軸索伸長 / 軸索再生 / 軸索変性 / 微小管 / 細胞内輸送 / G蛋白質
研究成果の概要

神経軸索の再生に不可欠であるTC10は、膜輸送の制御に加えて微小管安定化を通しても軸索伸長に働く。この際に神経細胞では、小胞上にあるTC10がPAK2→JNK→微小管制御因子であるSCG10とMAP1Bのリン酸化という経路で局所的にシグナルを流す。Rab7はリソソーム分解経路のマスターレギュレーターであり、アルツハイマー病モデルを使って、Rab7活性を可視化するセンサーにより変性疾患とリンクするRab7活性分布の異常を検索する研究を進めた。AAVによりRab7センサーを神経特異的に発現させ、共焦点顕微鏡によるFRETイメージングでのRab7活性分布の解析を脳スライス等で行う系を立ちあげた。

自由記述の分野

分子・細胞神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

Rho GTPasesによるアクチン骨格制御は詳細に明らかにされているが、微小管制御の分子機構は多くの点が不明である。本研究により、神経細胞においては小胞上のTC10が局所的に微小管安定化に働くことを示し、Rho GTPasesと微小管制御をつなぐシグナル経路を初めて明らかにした。またTC10による微小管安定化経路が軸索再生・変性の決定過程に重なって働く可能性が示され、今回の知見は軸索変性治療の開発において有用と考えられる。神経変性疾患とリンクするRab7活性分布の異常を検索するシステムを本研究で立ち上げたことにより、神経変性疾患の発症と細胞内輸送の障害を結び付ける解析系を提供できる。

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公開日: 2024-01-30  

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