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2021 年度 実施状況報告書

大脳皮質構築過程における選択的poly A付加反応制御の意義

研究課題

研究課題/領域番号 20K06894
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

宗宮 仁美  岐阜薬科大学, 薬学部, 助教 (20548713)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード選択的ポリA付加反応 / 大脳皮質
研究実績の概要

令和3年度は以下の項目について実施した。(1)レポーター遺伝子を用いたポリA付加シグナルの選択強度の評価:レポーター遺伝子を用いた選択的ポリA付加反応の評価系のベクターの改良を実施し、ポリA付加シグナル(PAS)の選択の評価系をin vitroで評価した。遺伝子導入効率による違いを除去するため、シングルコピーで導入した。その結果、ウエスタンブロッティングでは、評価可能なものの、分解促進型蛍光タンパク質(dVenus)の発現が捉えることができず、PASの違いによる蛍光タンパク質の発現変化を捉えることができなかった。現在、検出感度を挙げるため、ベクターを改良中である。
(2)選択的ポリA付加反応の責任分子の変調に大脳皮質構築過程の細胞の挙動変化:昨年度に引き続き、選択的ポリA付加反応に関与する因子Xのドミナントネガティブ体をマウス胎仔脳に遺伝子導入し、その細胞挙動を評価した。遺伝子Xのドミナントネガティブ体2は、細胞の移動を促進することをみいだした。
(3)選択的ポリA付加反応の責任分子の遺伝子欠損モデル細胞の樹立:(1)及び2)の実験の解析に用いるため、CRISPR-Cas9を用いて、選択的ポリA付加反応に関与する因子Xを欠損させたPC12細胞を樹立した。この細胞に対して神経成長因子(NGF)を添加し、分化誘導をしたところ、突起の形成が認めらなかった。さらに、選択的ポリA付加反応に関わる遺伝子の発現変化が認められた。一方で、この細胞に因子Xを過剰発現したところ、突起形成に影響が認められなかったが、発現変化した遺伝子の発現が一部戻ることを見出した。完全欠損の細胞が1つしか得られなかったため、現在複数個の細胞を得るために、再度樹立を実施するとともに、解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

選択的ポリA付加反応をレポーター遺伝子の発現で評価する実験系の再構築に時間がかかり、in vivoでの評価が進められなかったため。

今後の研究の推進方策

今後は、昨年度の見出した選択的ポリA付加反応に関わる因子Xの遺伝子欠損PC12 細胞をもちいて細胞分化に伴う遺伝子の形状変化を作製したレポーター遺伝子の評価確認に用いるとともに、遺伝子発現変化等について解析する。
また、大脳皮質構築過程の因子Xの形状変化による細胞挙動の変化について、解析を継続するとともに、レポーター遺伝子を用いた細胞の分化に伴う選択的ポリA付加反応の変化をin vivoで評価する。

次年度使用額が生じた理由

レポーター遺伝子を用いたポリA付加シグナルの強度評価系の構築に時間がかかり、計画が予定通りに進められなかったため。次年度の必要物品の購入に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Substantial acetylcholine reduction in multiple brain regions of Mecp2-deficient female rats and associated behavioral abnormalities2021

    • 著者名/発表者名
      Murasawa Hiroyasu、Kobayashi Hiroyuki、Imai Jun、Nagase Takahiko、Soumiya Hitomi、Fukumitsu Hidefumi
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 16 ページ: e0258830

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0258830

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 哺乳類型mRNA前駆体開裂因子(CFIm)の代謝と選択的ポリA付加反応2021

    • 著者名/発表者名
      今井田詩織 、大西諒司 、宗宮仁美 、福光秀文
    • 学会等名
      第67回 日本薬学会東海支部大会

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公開日: 2022-12-28  

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