研究課題/領域番号 |
20K06914
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
太田 悦朗 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (60508042)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | iPS細胞 / LRRK2 / パーキンソン病 / 創薬 |
研究実績の概要 |
iPS細胞(iPSC)を用いた創薬研究では、新規治療薬となりうる候補薬剤がドラックリポジショニングの場合、治験への移行がスムーズに開始できることから、iPSC創薬の臨床応用への展開が注目されている。優性遺伝パーキンソン病(PD)の原因分子Leucine-Rich Repeat Kinase 2(LRRK2)に変異をもつPD患者は、臨床症状や発症年齢、治療薬レボドパに対する反応性が孤発性PD患者と類似した特徴を示す。また近年、LRRK2は孤発性PDの危険因子として報告され、PD発 症機序を理解する上で重要と考えられる。本研究では、PDの新規治療薬開発を目指し、大村天然化合物ライブラリーを用いて、I2020T変異LRRK2をもつ遺伝性PD患者iPS細胞由来神経細胞に対して保護的作用となる細胞死抑制または異常表現型の軽減を示す化合物の探索を試みた。また、BZ-X800蛍光顕微鏡のイメージサイトメーターモデュールにおける簡便な自動定量解析システムについて創薬研究への応用が可能か否かを検討した。PARK8-PD患者iPSCまたはゲノム編集iPSC由来神経細胞にLRRK2キナーゼ阻害剤4種をそれぞれ添加し、過酸化水素による酸化ストレス応答後、活性化Caspase-3抗体を用いた免疫細胞化学染色を行った。その後、BZ-X800蛍光顕微鏡のイメージサイトメーターモデュールで活性化Caspase-3陽性細胞数を評価した結果、薬剤投与群において酸化ストレスによる細胞死抑制を確認した。これより、イメージサイトメーターモデュールによる簡便な自動定量解析システムを構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、コロナ禍で研究協力者のIN Cell Analyzer 6000定量解析システムが使用できなかった為。
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今後の研究の推進方策 |
今後、構築した自動定量解析システムを用いて、化合物の濃度検討と酸化ストレスによる細胞死抑制効果のscreeningを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 薬剤スクリーニング実験で用いる実験器具が、新型コロナウイルス感染症の影響で輸入制限および在庫切れとなり、想定よりも使用する経費が少なくなった為。また、予定していた出張が新型コロナウイルス感染症拡大により取りやめとなり、旅費の支出が無かった為。 (使用計画) 現在、輸入制限が緩和されて実験器具の在庫状況が回復しつつある為、2022年度の使用計画では、実験器具を早い段階から発注し、未使用金を薬剤スクリーニング実験関連に使用する予定である。
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