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2022 年度 研究成果報告書

オピオイド受容体を介した情動調節の神経回路メカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K06930
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分46030:神経機能学関連
研究機関東京理科大学

研究代表者

山田 大輔  東京理科大学, 薬学部薬学科, 講師 (10621302)

研究分担者 斎藤 顕宜  東京理科大学, 薬学部薬学科, 教授 (00366832)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードオピオイドδ受容体 / 情動神経回路 / 不安様行動 / 内側前頭前野 / 扁桃体
研究成果の概要

本研究では、オピオイドδ受容体作動薬KNT-127が内側前頭前野のPI3K経路、扁桃体のMAPK経路を介して恐怖記憶の消去を促進すること、内側前頭前野前辺縁皮質(PL)から扁桃体基底外側核(BLA)への興奮性投射を光遺伝学的に活性化することにより誘発される不安様行動を有意に抑制することを見出した。また脳スライスパッチクランプ実験において、KNT-127がPL内興奮性シナプス後電流の頻度を抑制すること、すなわちグルタミン酸放出を抑制することを示唆する結果を得た。以上のことから、δ受容体はPL→BLA神経回路を抑制することにより、抗不安様作用を示すことが明らかとなった。

自由記述の分野

神経薬理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

うつ病・不安症・恐怖症などの精神疾患患者は強い不安を示すことが知られている。その治療薬として抗うつ薬(選択的セロトニン取り込み阻害薬SSRI)やベンゾジアゼピン系薬物が用いられているが、いずれも副作用を示すことから、治療満足度は高くない。そのため、既存約とは異なる作用機序を持つより安全性の高い治療薬の開発が求められている。
本研究では、これまでに例のないオピオイドδ受容体作動薬が示す抗不安様作用、恐怖記憶の消去促進作用のメカニズムの一端を明らかにした。この成果は、今後δ受容体作動薬を抗うつ・抗不安約、またはPTSD治療薬として開発するうえで有用な基盤情報を提供するものとなる。

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公開日: 2024-01-30  

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