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2022 年度 研究成果報告書

広視野2光子励起顕微鏡による皮質神経伝播の機序と生理学的意義の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K06934
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分46030:神経機能学関連
研究機関東京大学

研究代表者

太田 桂輔  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (40610382)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード広視野2光子励起顕微鏡 / カルシウムイメージング / 大脳皮質 / 機能的ネットワーク / スモールワールドネットワーク / ハブ細胞 / 自動細胞検出 / アデノ随伴ウイルス
研究成果の概要

脳は異なる役割を担う部位の集合体であり、各脳領域の神経細胞がシナプスを介して神経回路を形成し、その神経回路に高次脳機能が生まれると考えられている。しかしながら、多領域を越えて単一細胞の解像度で神経回路の活動を計測する観測系は確立しておらず、広域に渡る神経回路の機能的構造は不明であった。本研究では広視野2光子励起顕微鏡FASHIO-2PMにより覚醒マウスの大脳皮質2層から1万6000個以上の興奮性細胞の活動を計測し、ネットワークを解析した。大脳皮質の機能的ネットワークはスモールワールドネットワークの特性を有し、100以上の細胞と協調的に活動する非常にレアなハブ細胞の存在が明らかになった。

自由記述の分野

神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

生きた動物の脳から単一神経細胞の活動を大規模に計測し、100以上の神経細胞と協調的に活動する機能的ハブ細胞を発見した。ハブ細胞の存在率は極めて低く、これは各神経細胞の活動が脳システム全体に与える影響力は一様ではなく、細胞ごとに偏っている可能性を示唆している。またスモールワールドネットワークの特性は、大脳皮質は局所的な細胞間だけではなく、物理的距離が離れた細胞であっても、神経活動の情報を効率的に共有していることを意味している。すなわち脳は、情報処理においてコストがかかりにくいエコなシステムであること示唆する結果を得た。

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公開日: 2024-01-30  

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