研究課題
基盤研究(C)
抗菌薬のリード化合物あるいは創薬化学研究のツールとして活用可能なレゾルビンTシリーズの安定等価体の創製を目的として、本研究を実施した。本化合物群は立体構造が不明であることから、はじめに構造決定を行うこととした。結果として、malic acidの不斉源、野依不斉水素移動反応、不斉エチル化を使って不斉炭素を構築した後に、Wittig反応を鍵反応として(7R,13R)-RvT4、(7S,13R)-RvT4、(7R,13R,20R)-RvT1を合成することに成功した。
有機合成化学
レゾルビンTシリーズの一部が合成できたことによって、様々な立体構造をもつレゾルビンTシリーズの合成経路が確立された。したがって、この合成法により立体異性体を含むレゾルビンTシリーズの量的供給が可能となった。合成された化合物は構造決定や安定等価体の創製の礎となり、抗菌薬のリード化合物あるいは創薬化学研究のツールとしても期待されうる。