2017年にスピロ環を含む新規多環式メロテルペノイドであるマンギノイド類が新たに単離、構造決定され、11β-HSD1阻害活性を有することが明らかとなった。そこでマンギノイド類のより詳細な生物活性試験のための試料供給と天然物よりも優れた活性を有する化合物の創出を目的とし、 誘導体合成へと適応可能な収束的合成経路の確立を目指し研究を行った。その結果、マンギノイド類の鍵骨格であるスピロ環を含む三環性化合物の構築法の確立に成功した。次のこの確立した合成経路を利用してマンギノイド 類の中でも最も複雑な構造を有するマンギノイドEの合成研究へと展開し、骨格構築法の確立まであと一歩のところまで迫った。
|