研究課題
基盤研究(C)
これまで光触媒として用いられることの少なかった量子ドットに着目し、その特性を活かしたオーダーメイド光触媒の開発研究を行なった。本研究では、さまざまな組成、粒子径の量子ドットを合成し、その光物性と反応性との相関関係の解明を目指した。この研究の中で既存の合成法で導かれる量子ドットは、溶媒や機械的刺激に対し敏感であり分解反応が進行することを見出した。これに対し、分解を防ぐためにコロイドのキャップ化剤を二座のアニオン性配位子を用いることで、分解の抑制が可能であることを明らかにした。
有機光化学
量子ドットは、そのサイズ径や組成により光物性をコントロール可能であることが知られている。一方でその光触媒としての利用はほとんどなされておらず、興味が持たれていた。本研究では、既存のコロイド状量子ドットを光反応へ使用するとコロイドが分解し、触媒としての機能の発現がこんなんであることを見出した。これに対しコロイドを安定化させるようなキャップ化剤を合成することで、分解の抑制が可能であることを明らかにした。この結果は持続可能な化学の発展に大きく寄与するものである。