ヒトポドカリキシンは165kDaのシアロ糖タンパク質として腎糸球体に存在しているが、ヒトiPS細胞が産生するポドカリキシンはblue native PAGEによる解析の結果、720kDa以上の巨大分子として発現していることが示された。糖鎖分析を行った結果、ケラタン硫酸の基本骨格であるGalβ1-4GlcNAc(6S)β1-3Galβ1-4GlcNAc(6S)β1の繰り返し構造と、Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcβ1の繰り返し構造の糖鎖が含まれていることが示された。これらの特殊な構造の糖鎖が細胞表面を覆っていることが未分化状態維持に大きく寄与していることが予想された。
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