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2020 年度 実施状況報告書

新規S1P輸送体MFSD2Bの創傷治癒における役割と活性制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K07059
研究機関摂南大学

研究代表者

小林 直木  摂南大学, 農学部, 助教 (90532250)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードリン酸化
研究実績の概要

赤血球と血小板はどちらもMFSD2Bを介してS1Pを細胞外へ放出するという点で共通しているが、赤血球からのS1P輸送が恒常的であり、血小板からのS1P輸送が細胞の活性化に依存する点で大きく異なっている。これらの細胞におけるMFSD2Bの活性制御機構を明らかにすることを目的として、2020年度は、培養細胞におけるMFSD2Bのリン酸化について解析した。MFSD2Bの細胞内局在も解析可能にするため、MFSD2BのC末端もしくはN末端に3xFLAGタグを融合したタンパク質(MFSD2B-C3FLAG、MFSD2B-N3FLAG)を構築し、スフィンゴシンキナーゼを安定的に発現するCHO細胞(CHO/SphK)に発現させた。いずれの3xFLAG融合MFSD2BもS1P輸送活性を示し、抗FLAG抗体による免疫染色により、細胞膜での発現が観察された。MFSD2B-C3FLAGおよびMFSD2B-N3FLAGを抗FLAG抗体ビーズにより細胞のライセートから精製し、SDS-PAGEにより泳動後、リン酸化タンパク質を染色したところ、MFSD2B-N3FLAGおよびMFSD2B-C3FLAGのリン酸化が観察された。一方で、抗FLAG抗体ビーズへの非特異的なタンパク質の吸着も多く観察されたことから、抗FLAG抗体ビーズの洗浄方法や3xFLAGタグ融合MFSD2Bの溶出方法について検討する予定である。今後、MFSD2Bリン酸化のS1P輸送活性への影響や、マウス赤血球・血小板におけるMFSD2Bのリン酸化についても解析する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染拡大防止措置としての研究活動自粛により遅れが生じた。

今後の研究の推進方策

マウスを用いた創傷治癒過程の解析について、予備的な検討はすでに終了していることから、MFSD2B欠損マウスを用いた解析を順次進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染拡大防止措置としての研究活動自粛により、2020年度に予定していたMFSD2B欠損マウスの創傷治癒過程の解析を次年度に行うため、その実験に必要となる消耗品の購入に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] シメチジン類縁体を用いたヒトMATE1輸送体阻害作用の構造活性相関研究2021

    • 著者名/発表者名
      新屋 進, 河合 健太郎, 小林 直木, 軽尾 友紀子, 樽井 敦, 佐藤 和之, 大塚 正人, 表 雅章
    • 学会等名
      日本薬学会第141年会
  • [学会発表] トランスポーターが制御する体内の脂質輸送2021

    • 著者名/発表者名
      小林 直木
    • 学会等名
      第10回 摂大農学セミナー
    • 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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