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2022 年度 研究成果報告書

EP受容体サブタイプ発現量バランスの崩壊により不可逆化するがん悪性化機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K07084
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47040:薬理学関連
研究機関徳島大学

研究代表者

藤野 裕道  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (40401004)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードがん発症メカニズムの解明
研究成果の概要

本研究ではヒトEP2およびEP4受容体発現量比の変化による細胞機能変化の解析を行い、がん化の分水嶺となる点を明らかにすることを目指した。2020年度には、EP2受容体発現量が減少し発現バランスが崩壊すると、EP4受容体による反応が終息できないことが、がんの悪性化の一要因である可能性を示唆した。2021年度には、それぞれの受容体は独立して、がん細胞を含む生体反応を制御している可能性を示唆したことから、受容体発現バランスの重要性を再確認できた。また2022年度は、EP4受容体による反応が継続し続けることで糖代謝系が変化することが、不可逆的ながん増悪機構の起点である可能性を示唆することができた。

自由記述の分野

薬理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

受容体を2つ同時にノックアウトさせた研究は散見するが、2つの受容体発現量バランス変化に着目した研究は存在しない。EP4受容体の過活性化は、がん発症の重要な要因である可能性が示されたが、それだけでは不可逆的に進行するがんの悪性化を説明できない。本研究で、その不可逆性を決定づけるEP2受容体の減少を提案し、その増悪機構の一端を明らかにした学術的意義は大きいと考える。またこのメカニズムをベースとし、不可逆性を獲得するその起点を超えさせないことができれば、悪性化抑制だけではなく、可逆的に正常状態近くまで引き戻せる可能性が考えられ、全く新しいがん治療法を提案できるその社会的意義は大きいと考える。

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公開日: 2024-01-30  

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