研究課題/領域番号 |
20K07086
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
スイコ メリー・アン・ソテン 熊本大学, 大学院生命科学研究部附属グローバル天然物科学研究センター, 助教 (20363525)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アルポート症候群 / Ⅳ型コラーゲン / HTSスクリーニング / アカデミア創薬 |
研究成果の概要 |
Alport症候群は、腎糸球体基底膜を構成するⅣ型コラーゲンの遺伝子変異が原因で起こる難治性の遺伝性腎疾患である。本研究では、独自に開発した変異Ⅳ型コラーゲン (G1244D α5(IV)) の三量体形成・細胞外分泌を発光にて検出可能なHTSシステムを活用し、シクロフィリン結合性カルシニューリン抑制薬Cyclosporin Aおよびその類縁体Alisporivirが、単独でも用量依存的に変異Ⅳ型コラーゲン三量体の細胞外への輸送・分泌を促進することを明らかにした。本研究は、革新的な作用機序を有する難治性腎疾患Alport症候群の新規治療薬候補を初めて提示するものである。
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自由記述の分野 |
医歯薬学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,ASの治療は,他の慢性腎臓病と同様にRAS阻害剤による対症療法が行われるが,患者は,最終的に例外なく末期腎不全へ進行し,人工透析もしくは腎移植を余儀なくされることとなり,病気の発症機序に基づく直接的な治療法の開発が強く求められている.腎組織での原因タンパク質COL4A3/A4/A5の3量体形成と細胞外分泌を標的とした創薬が期待されており,我々は,世界で初めて,AS 起因分子標的治療法となる化合物の候補として,CsAおよびALVを見出すことに成功した.これらが,真にIV型コラーゲン3量体形成・分泌促進作用を引き起こすものであることが明らかになれば,AS治療に新潮流になる.
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