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2023 年度 研究成果報告書

漢方医薬学と数理情報科学の融合による未病の科学的予測に基づく新規炎症性疾患治療

研究課題

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研究課題/領域番号 20K07098
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
研究機関富山大学

研究代表者

門脇 真  富山大学, 学術研究部教育研究推進系, 特別研究教授 (20305709)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード炎症性腸疾患 / DNB解析 / 未病 / 漢方薬 / マスト細胞 / 神経新生 / NO神経
研究成果の概要

炎症性腸疾患は寛解と再燃を繰り返す難治性の慢性炎症疾患であるが、その病態生理学的機序は不明である。そこで、状態遷移の臨界点での「生物学的ゆらぎ」を捉える動的ネットワークバイオマーカー(DNB)解析を用いて検討した。DSS大腸炎モデルで経日的に大腸を摘出し網羅的全遺伝子発現解析を行った、その結果、大腸炎の症状は5日目以降で顕著に現れたが、網羅的全遺伝子発現データのDNB解析により、3日目に多くの遺伝子が相関して大きくゆらぎ、未病状態を検出した。さらに、数理学的重要度ランキングを行い、マスト細胞マーカーが最上位に位置し、マスト細胞が大腸炎の未病状態を規定する因子である可能性が示唆された。

自由記述の分野

消化管病態生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、IBDモデルを用いてDNB解析により未病状態を検出して、さらにDNB遺伝子群の病態生理学的意義を解明し、適切なタイミングで適切な漢方薬を利活用して最適な薬剤介入を行う新たなIBD治療戦略の構築を目的としている。本研究の結果、これまで病態への関与があまり報告されてきていないマスト細胞が、IBDの未病状態で大きな役割を果たしている可能性を見出した。また、未病状態での薬剤介入に漢方薬が有用である可能性を見出した。この様に、未病状態での薬剤介入により健康状態へ戻す根本的治療薬の創製は、従来の病態を制御する創薬研究とは一線を画すものであり、創薬スキームのパラダイムシフトを提起するものである。

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公開日: 2025-01-30  

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