| 研究課題/領域番号 |
20K07109
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| 研究機関 | 京都薬科大学 |
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研究代表者 |
中村 誠宏 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (20411035)
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| 研究分担者 |
小川 慶子 立命館大学, 薬学部, 助教 (20844278)
中嶋 聡一 近畿大学, 薬学総合研究所, 研究員 (50724639)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 抗単純ヘルペスウイルス / アシクロビル / アシクロビルリン酸化酵素 / トリテルペン / piperine 誘導体 / 活性判別モデル / 機械学習 / 相乗効果 |
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| 研究実績の概要 |
本年度は、昨年度に引き続き前年度に作成した機械学習で得た情報によるトリテルペン類やその類縁化合物の1型抗ヘルペス（抗HSV-1）活性判別モデルを利用して、有望なトリテルペン配糖体のピックアップを行った。また、幅広い未知データに対して予測可能な手法である転移学習を利用し、広く報告されている抗ヒト免疫不全ウイルス (HIV) 活性の情報から芳香族化合物の抗HSV-1活性の予測を試みた。次に、ピックアップしたトリテルペン配糖体、芳香族化合物ならびに、コショウ科植物から得られるアミド化合物 piperine を元にして合成した誘導体、ネギ属植物から得られるチオアクロレインを利用して合成した含硫黄化合物および成分、7,8-ジヒドロクマリンを元にして合成したクマリン誘導体の計120種類の化合物を用い、HSV-1を感染させた Vero 細胞（アフリカミドリザル腎臓上皮細胞由来）を利用したプラークアッセイを実施し抗HSV-1活性を評価した。その結果、昨年度に得られた結果とあわせて、種々のオレアナン型およびダンマラン型トリテルペン配糖体に抑制作用を見出した。一方で、アミド部分を有する piperine 誘導体はウイルスが感染すると形成されるプラークの数を増加させることが分かり、HSV-1 を活性化させることが示唆された。我々の知る限り、HSV-1を活性化する作用を持つ植物成分はこれまでになく、piperine によるHSV-1活性化の作用メカニズムは不明であるが、コショウの過剰摂取はHSV-1感染に影響を与える可能性があることが示唆された。次に、トリテルペン配糖体（ダンマラン型、オレアナン型等）を用いてアシクロビルとの併用による活性評価をさらに進めたところ、抗ウイルス作用を有しない生薬成分においても、アシクロビルの抗HSV-1作用を増強させる効果があることを見出した。
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