研究課題
基盤研究(C)
実臨床におけるニボルマブおよびペムブロリズマブ、イピリムマブに対する抗薬物抗体の発現状況が初めて明らかとなった。それぞれの抗体価は、比較的低いものの、ニボルマブおよびペムブロリズマブ治療開始時に抗薬物抗体が陽性の症例では、発熱などの全身性症状が出現する可能性が示唆された。さらに、セミプリマブの治療効果は、薬物曝露量と関連する可能性が示唆された。
臨床薬理学
本研究成果は、免疫チェックポイント阻害薬の臨床薬物動態と免疫原性を把握する上で有用な知見を提供するものであり、特に治療薬物モニタリング(therapeutic drug monitoring)を利用した薬物血中濃度測定および抗薬物抗体評価に基づく治療アウトカムの改善が期待され、高額な抗体医薬品の適正使用の推進とそれによる医療費の抑制にも貢献することが考えられる。