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2022 年度 実績報告書

がんゲノム薬理情報とTDMを活用した個別化薬物治療の実用化に向けた研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K07130
研究機関三重大学

研究代表者

岩本 卓也  三重大学, 医学部附属病院, 教授 (30447867)

研究分担者 中谷 中  三重大学, 医学部附属病院, 教授 (80237304)
齋藤 佳菜子  三重大学, 医学部附属病院, 講師 (90447871)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードPBPKモデル解析 / オラパリブ / 相互作用
研究実績の概要

エルロチニブ、レテルモビル、ミロガバリン、オラパリブ、バリシチニブ、アビラテロン、6-メルカプトプリンについて、PBPKプロトタイプを作成してDDI Simulator V.2.6(富士通九州システムズ)に、実装した。オラパリブ300mgX2/日について、強力なCYP3A4阻害薬であるイトラコナゾール(100mgX1/日)、ケトコナゾール(200mgX1/日)との定常状態における相互作用についてシミュレーションを行った。代謝実験データに基づくKi値(predicted in vivo Ki)、臨床データに基づくKi値(in vivo Ki)を使用した予測では、イトラコナゾール併用によりオラパリブのAUCはそれぞれ1.59倍、1.3倍の上昇と予測された。また、ケトコナゾールの併用では、predicted in vivo Ki、in vivo Kiを使用した場合、オラパリブのAUCはそれぞれ1.8倍、2.2倍に上昇すると予測された。実際、医薬品情報データベースであるMicromedex(Merative US L.P.)では、イトラコナゾールによるAUCの上昇は170%と記載されており、我々のシミュレーション結果とほぼ同様であった。さらに、イトラコナゾール及びクラリスロマイシンの併用時には、オラパリブについては150mgX2/日への減量がMicromedexで推奨されているため、その妥当性を検討した。オラパリブ300mgX2/日で投与した場合の定常状態のAUCは78.8 μg・h/mLであり、オラパリブ150mgX2/日に減量してイトラコナゾール及びクラリスロマイシンを併用した場合のAUCはそれぞれ62.5 、82.9μg・h/mLと予測された。この結果から、オラパリブ150mgX2/日への減量は79.3%及び105.2%の同等性があり、ほぼ妥当と考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Analysis of Clinical Factors in Olaparib-related Anemia Using Adverse Drug Event Reporting Databases2023

    • 著者名/発表者名
      SHIRAISHI CHIHIRO、HIRAI TOSHINORI、OGURA TORU、IWAMOTO TAKUYA
    • 雑誌名

      Anticancer Research

      巻: 43 ページ: 883~891

    • DOI

      10.21873/anticanres.16231

    • 査読あり
  • [学会発表] Development of anemia by newly introduced olaparib: a case control study.2022

    • 著者名/発表者名
      Chihiro Shiraishi, Toshinori Hirai, Michiko Kaneda, Akiharu Okamoto, Eiji Kondo, Tomoaki Ikeda, Takuya Iwamoto.
    • 学会等名
      The 21st Asian Conference on Clinical Pharmacy
    • 国際学会
  • [学会発表] 有害事象自発報告データベースを用いたオラパリブ導入患者における貧血の発現要因の解析2022

    • 著者名/発表者名
      白石ちひろ、平井利典、小椋透、岩本卓也
    • 学会等名
      第43回日本臨床薬理学会学術総会

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公開日: 2023-12-25  

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