ポナチニブ血中濃度は薬物動態関連遺伝子多型の影響を受けなかった。ポナチニブ血中濃度の約1%が髄液に移行したが、これは患者のABCB1遺伝子多型の影響を受け、欠損患者では髄液移行率が高いことが明らかになった。オシメルチニブ血中濃度も遺伝子多型の影響を受けなかったが、患者のアルブミン値が低いとオシメルチニブ血中濃度は高かった。レンバチニブは血中濃度42 ng/mL以上が有効であると考えられ、88 ng/mLを超える高濃度では副作用発現リスクが高まった。治療開始後1ヶ月の血中アンジオポイエチン2の濃度が開始前と比べて著しく低下するとレンバチニブ治療で有効性が観察され、生存期間も延長する傾向があった。
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