全身の最小血管内に微小血栓が多発するDICは、病態が複雑であることから、治療に難渋することが多く、救命率が低いことが大きな問題となっている。DICの救命率を向上させるには、血栓症の標準治療である抗凝固療法に加え、新しく有効性の高い治療戦略を確立する必要がある。本研究では、血栓形成に対する生体内防御機構である線溶機序を標的とした新規DIC治療法の有効性を検証した結果、線溶機序は、新たな治療標的となり得る成果が得られた。本研究で得られた知見は、今後の医薬品開発に対する一つの方向性を示す結果であり、社会的意義・学術的意義を有するものと考えられた。
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