研究課題
ポラプレジンク含有粘膜付着フィルム製剤の開発において、令和4度はポラプレジンク含有粘膜付着フィルム製剤の携帯型近赤外分光装置による品質管理について検討した。携帯型近赤外分光装置を用いて、ポラプレジンク含有口腔内粘膜付着フィルム製剤、ポラプレジンク原末、HPC-SL原末及びプラセボフィルムの近赤外スペクトルを測定した。ポラプレジンク含有フィルムでは、主に1180.65 nm、1434.62 nm、1577.09 nm、1626.64 nmの4つの波長において吸収が確認された。1180.65 nmの吸収はポラプレジンク原末、HPC-SL原末両方に確認されたことから、二成分の吸収が重なっていると考えられた。また、1434.62 nmの吸収はポラプレジンク原末では確認されず、HPC-SL原末やプラセボフィルムで確認されたことから、HPC-SL由来の吸収であると考えられた。したがって、1577.09 nm及び1626.64 nmの吸収はポラプレジンク原末において同様の吸収が確認されたことから、ポラプレジンク由来の吸収であると考えられた。さらに、作成した薬物濃度予測モデルはR2値が0.98を超えており、良好な薬物濃度モデルの作成が可能であった。スコアプロットから外れ値が多く含まれる可能性が考えられたが、スペクトル両端のノイズを除去することで外れ値を除去することが可能であった。作成した薬物濃度予測モデルに薬物濃度予測用フィルムを当てはめて予測値を算出し、実測値と比較した結果、フィルム製剤中の薬物濃度を高い予測精度で予測可能であることが示された。
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