研究課題/領域番号 |
20K07156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
兒玉 幸修 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (50448510)
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研究分担者 |
川上 茂 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 教授 (20322307)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 遺伝子デリバリー / 経肺投与 / ナノ微粒子 / 遺伝子・核酸医薬 |
研究成果の概要 |
多機能性経肺投与型ナノ微粒子を基盤とした肺がん治療薬の開発を行った。pDNA、dendrigraft poly-L-lysine、γ-polyglutamic acidを最適な混合比で組み合わせることで、肺胞マクロファージに高効率に取り込まれるナノ微粒子を構築した。微粒子をマウスに経肺投与したところ、肺胞マクロファージや肺胞上皮Ⅱ型細胞で高い遺伝子発現を示した。メラノーマDNAワクチンへ応用した結果、免疫を賦活し、肺転移を抑制した。腫瘍に関与するタンパク質に対するsiRNAへ応用した結果、肺転移を有意に抑制した。このナノ微粒子は幅広い肺がん治療薬に寄与できる可能性が示された。
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自由記述の分野 |
医療薬学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、肺に選択的に送達できる経肺投与型のナノ微粒子の調製に成功した。このナノ微粒子は肺胞マクロファージや肺胞上皮Ⅱ型細胞に良好に取り込まれ、遺伝子発現することができるため、肺がんに対するワクチン開発へ応用可能である。また、siRNAへも応用できたため、肺がん治療薬としても期待される。既存の経口剤や注射薬に加え、新たな投与経路として吸入型のがん治療薬の開発へ発展できる可能性があると考えている。さらに、他の肺疾患にも応用できる可能性もあるため、幅広い医療貢献が期待できる。
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