1.口腔機能教育支援システムの構築 口腔機能と自律神経系の関係を明らかにするために、全国4か所(東京、金沢、千葉など)で口腔機能と自律神経機能の測定調査を行った。口腔機能の指標として、ODK(オーラル・ディアドコキネシス)と舌圧を選択し、自律神経機能として肌水分量を選択した。また、口腔ケア教育のために、口腔の知識や口腔体操について勉強会を開催した。
2.服薬支援システムの構築 口腔機能と内服薬の形状との関係についての研究を行うために、口腔機能測定、模擬内服薬の飲みやすさアンケート、実際に服用中の内服薬調査を行った。口腔機能の指標として、舌圧値、RSST(反復唾液嚥下テスト)、ODK(オーラル・ディアドコキネシス)、MWST(改訂水飲みテスト)を選択した。模擬内服薬は、直径・厚みの異なる錠剤9種類、カプセル剤6種を対象とした。測定結果より、口腔機能のレベルと服用可能な内服薬の大きさの関係を明らかにした。また、口腔機能低下による嚥下障害者ではとろみ剤を使用して服薬する場合がある。 とろみ剤による影響を調査するために、とろみ剤に浸漬させたエドキサバン錠ならびにエドキサバンOD錠の溶出試験を実施し、OD錠はとろみ剤により溶出が遅延することを見出した。
|