腫瘍組織血管を標的とした研究は、国内外を問わず行われているが、その戦略の基本は「血管新生の阻害」であり、「腫瘍組織の新生血管」という組織特性を考慮していない。その中で、腫瘍組織に選択性を有することと、腫瘍疑似血管を標的とした本応募課題は、国内外を問わず、全く新規の戦略である。また、腫瘍擬似血管が報告されてから10年が経つが、このフィールドの研究者も少なく、さらにその報告も多くは無い。その中で、今回、腫瘍疑似血管のin vitro培養法を確立し、さらに腫瘍疑似血管特異ファージ抗体を得ることに成功した。本研究が足がかりとなり、新規がんターゲティング療法開発に繋がると考える。
|