研究実績の概要 |
大阪大学医学部附属病院の胸部CTレポートから、Observation, Clinical finding, Size Change, Characteristics, Anatomicallocation、Certaintyの用語を抽出するエンティティ抽出モデルを構築した。また、抽出した用語同士の関係の有無を分類するため関係分類モデルの構築をした。 放射線レポートのエンティティ抽出モデルの一般化可能性の評価を行った。大阪大学医学部附属病院の胸部CT、腹部CTレポートで検証した結果、胸部CTレポートでの学習済モデルが、少量の追加データでfine-tuningすることで、腹部CTレポートに適用可能であった。大阪大学医学部附属病院の胸部CTレポートで作成したエンティティ抽出モデルを大阪国際がんセンターの胸部CTレポートへ適応した結果、ベースラインと同等の精度が達成できていた。 機械学習で抽出した情報のうち、観察物や臨床所見に関する情報を対象として、その確信度を「Definite, Likely, May represent, Unlikely, Denial」の5段階に分類する分類モデルを構築した。評価指標として、厳密な一致のみを許容する「strict」な基準,正解の基準を緩めた「relaxed」な設定の2つで精度を評価した。実験では,F1-scoreがstrict:97.33%,relaxed:98.49%を達成した。 収集した知識の活用事例として、エンティティ抽出モデルを用いて胸部X線レポートから抽出した所見と部位情報から、胸部X線写真の病変部位に機械学習を用いてbounding boxを生成することに成功した。
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