研究課題/領域番号 |
20K07215
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
入江 圭一 福岡大学, 薬学部, 助教 (50509669)
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研究分担者 |
三島 健一 福岡大学, 薬学部, 教授 (00320309)
細川 雅人 公益財団法人東京都医学総合研究所, 認知症・高次脳機能研究分野, 主席研究員 (00435116)
仲村 佳彦 福岡大学, 医学部, 講師 (20632201)
中野 貴文 福岡大学, 薬学部, 助教 (40804539)
佐野 和憲 福岡大学, 薬学部, 准教授 (50534343)
佐藤 朝光 福岡大学, 薬学部, 准教授 (90369025)
山下 郁太 福岡大学, 薬学部, 助教 (90823964)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 脳梗塞 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
脳梗塞は炎症を含む複雑な病態をたどり、現病状を正確に把握することが難しい。そのため、脳梗塞の複雑な病態を反映するバイオマーカーが策定されることで、患者個別の治療計画を提案することが可能となる。申請者は、脳梗塞バイオマーカーを探索するため、マウス脳梗塞モデルを作製して、脳梗塞処置後1日目、血液を回収して、血液中に含まれるタンパク質を解析した。その結果、数種類のタンパク質は脳梗塞後、増減していることが明らかとなった。本研究は、検出された脳梗塞バイオマーカー候補タンパク質の有用性について、脳梗塞モデルマウスを用いて、解析した後、脳梗塞患者の検体を用いて検証する。本年度は、マウスの中大脳動脈に栓子用のフィラメントを挿入し、脳梗塞モデルマウスを作製した。作製した脳梗塞モデルマウスから、経日的に血液を回収し、脳を摘出した後、ELISA法を用いて、脳梗塞バイオマーカー候補となるタンパク質量を測定した。また、ヒトの脳梗塞病態を候補となるタンパク質が反映することを検証する際に、患者検体を取り扱うために必要な手続きを行った。次年度以降は脳梗塞モデルマウスを用いて、バイオマーカー候補となるタンパク質の経日的な動態を引き続き解析する。さらに脳梗塞患者の血液中バイオマーカー候補となるタンパク質濃度を測定する。解析結果から、バイオマーカー候補となるタンパク質は脳梗塞の重症度などを反映する優れたバイオマーカーであることを検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、マウスの中大脳動脈に栓子用のフィラメントを挿入し、脳梗塞モデルマウスを作製した。作製したモデルマウスから、経日的に血液を回収し、脳を摘出した。脳梗塞モデルマウスを作製する際に脳血流を測定しているが、測定用プローブに不具合があり、計画に遅延が生じた。現在、脳血流測定用プローブの不具合は解消し、引き続き、モデルマウスから血液、脳サンプルを回収し、ELISA法を用いて、バイオマーカー候補となるタンパク質量を測定している。
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今後の研究の推進方策 |
脳梗塞モデルマウスのバイオマーカー候補となるタンパク質の動態を引き続き解析する。さらに脳梗塞患者の血液を用いて、バイオマーカー候補となるタンパク質濃度を測定する。測定結果から、バイオマーカー候補となるタンパク質は脳梗塞の重症度などを反映する優れたバイオマーカーであることを検証する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度にマウスの脳梗塞モデルを作製し、血液を分析する予定であった。脳梗塞モデルを作製する際に使用する脳血流測定用プローブに不具合があり、計画に遅延が生じた。現在は、脳血流測定用プローブの不具合は解消し、計画を進めている。マウスの脳梗塞モデルを用いた血液の分析を次年度、引き続き行い、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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