研究課題
雄性Wistar STラットの片腎摘出後、飲料水として1.5%食塩水を2週間投与し、高血圧、ストレス易反応性モデルを作成した。これをControl群とし、0週よりトウキ葉凍結乾燥粉末固形飼料に混ぜた群(トウキ葉群)を作成した。1週毎にTail cuff法による収縮期血圧、心拍数を測定し、代謝ケージを用いて24時間尿中カテコラミンの測定覚醒下の動脈圧波形をフラクレット;Jr.2システムで「自律神経活動の解析」をい、Air-nose jet stress前後の自律神経活動の変化を血圧、心拍数と比較検討した。結果、トウキ葉の昇圧抑制、ストレス耐性増強作用を確認した。脳内機序の検討の為、脳定位固定装置を用い、麻酔下で視床下部室傍核にガイドカニューレを挿入し、デンタルリジンで固定した。24時間の回復後、覚醒下でmicrodialysisプローベを挿入し、覚醒下で潅流液中の一酸化窒素(NO)を測定した。タオルで拘束下にAir-nose jetストレスを負荷し、心血管反応並びに灌流液中NOの変化を検討した。ストレス負荷時の心血管反応と、PVNのNOは逆相関関係の傾向を認めたが有意差は得られなかった。脳微小灌流法による心血管反応と脳内神経伝達物質の検討の妥当性を確認するため、血管運動中枢である延髄外側腹側核(RVLM)におけるNOの脳内分泌動態と血圧変動の関係ならびに圧受容体反射の関与について検討した。正常血圧ラットとDOCA食塩負荷高血圧モデルラットを用い、急性、慢性の血圧変動に対するRVLMにおける血圧とリアルタイムなNO, GABAの分泌動態について脳微小灌流法を用いて検討した。圧受容体を介した心血管反応は脳内交感神経中枢におけるNOの動態と逆相関する結果を得られたことから、少なくとも心血行動態と脳内NOの検討には有用性があると考えられた。
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