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2022 年度 研究成果報告書

炎症メモリーを制御するエピゲノムネットワークの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K07328
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分48040:医化学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

古賀 友紹  熊本大学, 発生医学研究所, 講師 (30615092)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード炎症メモリー / エピゲノム / 細胞記憶 / マクロファージ / ヒストンメチル化
研究成果の概要

免疫記憶は、長い間、脊椎動物にしか存在せず、獲得免疫に特化した機能であると考えられてきたが、近年、自然免疫細胞や、非免疫細胞も炎症にさらされた経験を記憶することが明らかとなり、総じて、炎症メモリーと呼ばれるようになった。炎症メモリーにおいては、どういった細胞がどのような分子機構で炎症を記憶し、病態生理学的にどのような機能を果たすのか、不明な点が多く残されている。そこで本研究では、マクロファージに着目し、炎症記憶の分子機構の解明を行った。その結果、炎症メモリーの制御には細胞内メバロン酸代謝が重要であることが示唆された。さらに、マクロファージ極性化の新規抑制因子としてKDM7Aを同定した。

自由記述の分野

分子生物学、脂質生化学、免疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究ではマクロファージを用いて炎症メモリーの分子機構の一端を解明した。炎症メモリーは慢性炎症の増悪化に寄与するなど、難治性病態に深く関わる。今回、炎症メモリーのメカニズムとしてメバロン酸経路を同定したことは、学術的に興味深いだけでなく、既に臨床で使われているスタチンなどの薬剤が慢性炎症の治療に使える可能性を示唆するものである。また、M2マクロファージ極性化の新たな分子機構を解明したことについては、KDM7Aというあまり機能が知られていない分子の機能を明らかにしたというだけではなく、肺線維症の治療標的を提起した上でも非常に意義深い。

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公開日: 2024-01-30  

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